Revo’s Ochestra Concert 2024年6月29日 昼公演

 去る2024年6月29日に開催されました。
 「Revo’s Ochestra Concert」の感想レポートになります。
 これから五千字近く感想を述べさせていただくのですが、期待を裏切るどころかはるかに超える素晴らしいコンサートでした。
 それでは、臨場感を一部でも感じてもらえましたら幸いです。


目次

オープニング~第一部(キングレコード在籍まで)

 BRAVERY DEFAULT 「希望へ向う序曲」

 オーケストラアレンジが光る曲を最初から選んでくれました!
 フェアリーの羽ばたきの流れる音から、広がっていく世界。初めて、こちらのゲームに触れた時を思い出します。
 RPGのマップで行けるところには際限があるとしても、没入させてくれる間はどこまでも広がる空の下を歩いていくことができます。
 「出会ったわけじゃない~」の辺りに相当するメロディの部分の金管が特に輝いていました。


Revoさん挨拶

 今回のコンサートはSH20周年を記念しつつこれまでの歴史を辿りたい、という趣旨で選曲したそうです。
 衣装は黒地が大部分にして、肩には白の線を走らせていました。距離があって見えなかったのですが、五本ありましたら五線譜で、楽譜イメージの衣装ということになりますね。


第一部(キングレコード在籍まで)

 Chronicle 2nd 「キミが生まれてくる世界」

 涙が出ました。大げさではなく。
 まさか、一発目からライブでも唄われたことがあるため、知名度があるとはいえ、一番の推し曲が演奏されるなど思いもしなかったです。
 しかもオーケストラバージョンです。旋律が青色となって届くのは、曲のイメージ故でしょうか。
 最初は落ち着いたゆったりとしている曲調でしたが、「詩人の歌」の下りが始まるあたりからのクライマックス感がすさまじかったです!
 「美しきもの」の辺りの弦楽器の重奏感が襲いかかってくるようでした。
 儚く美しい。だというのに、力強い。
 聴くことができて、良かったです。心から拍手しました。


 Thanatos 「曲名不詳」
 Lost 「曲名不詳」

 上記二曲は、当然ながらCDを持っていないため、曲名もわからないまま、おそらく初めて聴きました。
 二曲とも綺麗でゆったりとした曲でした。
 Lostでしたら、「ゆりかご」辺りがくるかしらと身構えていたのですけれどね。


 Elysion 「エルの肖像」

 またも推し曲が流れて、私の好きな曲はオーケストラアレンジしやすかったのかしら。そういう錯覚に囚われました。
 冒頭からして、弦楽器の美しさが霧を出しているような錯覚、また少年の歩く足音が鈴で表されているなど、世界観に迷い込みます。演奏しているのは当然楽器であるというのに頭にあらまりさんの語りが浮かんできて、曲の流れに溺れそうになりました。
 「やがて少年は」から始まるところの盛り上がりといったら! 言葉にはできません。
 改めて、Revoさんの曲は繰り返されるのではなくて盛り上がりの起伏が巧みに構成されているのだと実感しました。


Revoさん登場

 メジャーデビュー以前のCDに収録されている曲の名前は言葉にして出しませんでした。アルバム名は話してくれましたが。それだけでも十分、満足です。
 後に「Marchen」というアルバムを作りますが、この頃の曲もメルヘンな雰囲気が多いというお話もされていました。


 霧の向こうに繋がる世界 「schwartzweiβ ~霧の向こうに繋がる世界~」

 SH・LH名義以外の最初の曲は、ライブの定番曲でした!
 曲の盛り上がりが冒頭から最後まで迷い無く駆け抜けていて、指揮者の方もところどころで跳んでいました。その動きに少しびっくりしましたが、動きのキレがすごくて、曲の統率をなさっているというところに格好良さを感じます。『雨夜の月』(くずしろ先生著、講談社刊)という作中、少女が合唱コンクールの指揮者をするというシーンを思い出していました。
 それほど、こちらの曲では演奏と指揮の噛み合わせの良さを楽しめましたね。
 この辺りから、オーケストラを楽しみつつもRevoさんの「曲」としての良さに気付くことができました。歌がなくても、メロディの印象が薄れません。


 Roman 「朝と夜の物語」

 私の推し曲、三度目の登場です。
 時計の鳴る音と合わせて響く、弦楽器の演奏に内心でテンションが上がるのと信じられない気持ちが同居していました。
 照明も下手に紫、上手に水色が配置されていて視界としても気分は「Roman」になっていきます。
 最初は演奏している楽器の数も少ないのですが、徐々に増えていくところに物語が集まっていくような雰囲気を感じ取れます。
 また「朝と夜の物語」はどこを切り取っても厚みのある曲ですが、一番曲の魅力が光る箇所はクライマックスですね。「歌い続けよう」の前後です。楽器が唄っていました。


 Moira 「神話」

 どちらの曲を選曲するのか一番不思議な地平線ですが、納得しかありません。「Moira」はストーリー性が高い曲が多いですから。他を選びましても、感動しましたでしょうけれど、「朝と夜の物語」から「神話」へと続く流れはまさに物語を見つけているようで、ときめきます。Revoさん風に言うと、エモーショナルですね。
 こちらも曲と照明効果の合わせ技が輝いていました。各女神の色に合わせて鳴り響く旋律に、荘厳さを感じ取ってしまいます。


 Marchen 「暁光の唄」

 Story Albumのとどめの推し曲です。ここまで情緒を保てて良かったと安心しました。
 冒頭の穏やかさと、曲の掠れ具合がまさに本の終わりを辿っているようです。
 「宵闇の唄を」からの優しさが胸に迫り、こちらもまたオーケストラに編曲されてからの安定感を堪能することができました。
 「ムッティ」からのRevoさんの語りは反則でしょう。また泣いてしまいます。


Revoさん登場

 「暁光の唄」の楽譜には、最後に「激しく本の頁をめくる!」とあるらしいです。なんというこだわり。
 さて、ここまではキングレコード時代の曲でした。
 移籍についてわいのわいのとなった時期もありました、と当時を懐かしく振り返ります。


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