【全体】
もう40回を迎えたことに驚きました。2話掲載の号もありますが、それを含めてもOYSTER先生はやっぱり筆が速いです。たくさんいろはさんと始君たちを読めていることに感謝。
今回の『新婚のいろはさん』のテーマは「我が家のルール」だと思います。
全体的に、久しぶりの集中線オチが多くテンポも良く一気に読み終えました。間があんまりないのも新鮮。
お気に入りの一本は、『話し合って決めよう』です。いろはさんの「奥さんは今のでいいのか!! とか!!」に対する始君の返しが上手過ぎて、口元を押さえてしまいます。どんな内容かはぜひ本誌で確かめてください!
始君はいつもさらりと惚気を交えてくれるので、一読者としては微笑ましく見守るしかありません。
あとは初登場のいろはさんのお父さん。OYSTER先生の男性でまろやかラインの男性は珍しい気もしました。父親キャラというとアリカさん(男爵校長)のお父さんのイメージが強すぎるのか。
【いろはさん】
束縛するタイプの自覚があることが発覚しました。
衝撃!
いろはさん本人は自由に柔らかに生きているのと、嫉妬しているのを見かけたことがないので。早倉さんやあざなわの店主さんとも仲良くしていますし。始君を束縛……と思い返して16回の「かごのとり」のお話を思い出しました。あれは、いろはさんが始君のかごのとりでもありますし、始君の手をふさがせるいろはさんもまた束縛しているのかなあと考えるとしみじみします。
二人の世界がありながらも、周囲とかかわりもきちんとある新妻夫妻が大好きです。
【始君】
「ダメな所を許してもらえる。これほど気持ちが自由で風通し良くなる事はありません」
今回の真理です。OYSTERさんの作品は自然な流れで核心を突くことを言うのが本当にたまらない。
そうですよね。きちんとした生活はやっぱり気持ちよいです。忙しくてもその生活を続けられるのは、一緒にしてくれる人がいるのと、できない時があっても大丈夫。という前提があるからかもしれません。完璧を求めすぎない。二人でやる。最初のページの「おうちのごはんのときに洗い物をするのは始君」と決まっているように。
またかつての始君が「無駄」とそぎ落としていたところが、現在はいろはさんをきっかけに埋まっていく流れが『新婚のいろはさん』の醍醐味なのです。
次号も楽しみです!