カクサレ、というのは 一

 晴れた日の風に揺れる洗濯物を眺めつつ、今日の語りは『無音の楽団 Re:Praying』のカップリングについてになります。
 前置きとして、自創作への熱情を持て余してどちらで発散したら良いのでしょうと悩んでおりました。おりましたったら、ふと囁く声が。
 『成瀬……成瀬よ……。何のためにお主は不完全書庫を運営しているのですか……?』
 と。
 そして、別に作品の投稿に限らなくても、記事が無限に増えようとも、書きたいものを書きたい時に書いて掲載したらよいではないかという考えに至りました。
 またそこからネタが生まれるかもしれませんし。
 と、いうわけで。
 『無音の楽団 Re:Praying』(以下リプレ)のカップリング事情についてお話します。


【公式カップリングとIFカップリングと】

 こちらで称する公式カップリングとは、作中で恋愛関係で結ばれる二人もしくは三人のことです。さらりといま重要なことを言った気がしなくもないですが、流してください。
 IFカップリングは公式ではくっつかなかった二者がセルフ含む二次創作で結ばれる関係とします。
 で、現時点ではソレシカさんからタトエ君の矢印以外は口にしづらい状況なのですよね。作中で描かれていませんので。ですが、カクヤさんとサレトナちゃんに関しては「Memome」で「#カクサレ」というタグを作っているのに「実はくっつかないのですよー」とも言い難いので、公然の秘密といった体を取ります。堂々としたネタバレという罪をこうして重ねていくわけです。
 たかファレのノリでカクサレちゃんをネタにしていた過去がこうして追いついてきます。

 さて、公式カップリングのカクヤ×サレトナについてお話させてください。聴いてください。バックグラウンドミュージックは「恋にうつつをぬかしたい」(及川光博さん)です。
 カクヤさんとサレトナちゃんのカップリングは最初はもっとお気楽な雰囲気だったのですけれども。鈍感だけれども格好良いカクヤさんとツンデレなサレトナちゃんのコミカルなやりとりで楽しんでいたのですけれども。
 全てを一変させたのが「リプレ」という物語なのですよ。まだ二章までしか公開していないのに! どうしてこうなった!
 さて、そのカクヤさんについて。カクヤさんをもっと、初期の頃のように気楽な性格の主人公にさせてもよかったのですけれども。今でも根はそこまで暗い方ではないと思うのですけれども。かといって陽気というわけでもないので手を焼いているのですけれども。
 ただ、カクヤさんは正直に言うと私にも本心を見せてくれないのですよ。正確には質問に対して答えてくれていることが本心なのか全くわからない。嘘を吐いているわけでもないけれど、本当のことも教えてくれない気がしていてなかなかの困ったさん。
 その点、サレトナちゃんは嘘が吐けない子なので、彼女は質問に対して答えられることに関しては正直でいてくれます。カクヤさんのことも素直に好意を抱いている様子です。いま(二章)はまだ、恋ではないですが。
 カクヤさん視点であっても、カクヤさんからサレトナちゃんに矢印を向けるよりもサレトナちゃんからカクヤさんに矢印を向ける時間の方が長くなるのではないですかね。あ、それも可愛い。恋をするサレトナちゃんは可愛い。素直になったりツンデレしたりするサレトナちゃんの不器用さが愛しい。
 恋をするサレトナちゃんは可愛いけれども、その対象が自分のことなのかどうか少しばかり疑っているカクヤさん。大分、カップリング語りに軌道修正している気はしますが、先ほど書いたカクヤさんを少し殴りたくなってる私がいます。鈍感の皮を被った卑怯者にはならないでくださいよ、カクヤさん。
 この時点でもサレトナちゃんが苦労するところが見つかってしまいました……。でも、カクヤさんは一度恋に自覚したら大分偏執的な部分もある気がするのですよね。「ロストウェルスさん可愛いですよね!」という人にはさらりと釘を刺すというか。サレトナちゃんがタトエ君とソレシカさん以外に優しいともにゃもにゃしてタトエ君にカクヤさんが甘えるのですよ。そうしたらタトエ君は突き返します。その辺りは優しくのないタトエ君です。
 で、そのタトエ君とサレトナちゃんのカップリングは完全なる「IF」カップリングです。
 こちらの二人がくっつくというのはあまり考えたことがないのですが、もしかしたら十年後くらいにはあり得る可能性がなくもなくはないわけでない。難しいところです。タトエ×サレトナですと、意外なことにソレシカさんはそこまで落ち込んだりしないのではないかなあというところまで浮かびました。「あら。おめでとさん」と普通に祝福してくれそうです。
 ソレシカさんはステキな人と出逢えたら、普通にそちらと結ばれる強運の持ち主です。
 だけれど、タトエ君とサレトナちゃんが結ばれてしまうと、カクヤさんは絶対に非業の死を遂げる運命しか見えてきません。
 と、いうことでやっぱりカクヤさんにはサレトナちゃんなのです。

(初出 2024年9月8日)


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