作家と作品を別つ、要素 2023/06/10

 最近の天気は乱れがちですが、今日もなんだか薄暗いですね。
 成瀬です。

【雨夜の月を探して】
 今回の更新は「感想」です。取り上げる作品はくずしろ先生の作品である『雨夜の月』の一巻になります。
 くずしろ先生は『姫のためなら死ねる』から『犬神さんと猫山さん』、『あくまのまま』などといった作品を追いかけています。作品を読む限りでは、くずしろ先生と推しの趣味は合いそうにないのです。残念ながら。
 それでも、とても好きな作品を創り上げてくださる作家さんです。

 この記事を読んでくださるあなたにも、そういった作家さんはいらっしゃいませんか?
 思考の系統は違いますし、嗜好は合わないのに「好き!」となる作品やキャラクターを生み出す作家さん。
 そう考えますと、作品と作家さんを別のものとして受け止められると楽かもしれませんね。

 さて、話を戻します。
 くずしろ先生の作品はいままで『犬神さんと猫山さん』が一位だったのですが、『雨夜の月』を読んで個人的くずしろ先生ランキングが狂うことになりました。心地の良い、番狂せです。
 『雨夜の月』は聴覚障害や同性愛といった要素があります。それらは最近になって取り上げられやすくなった、乱暴な言い方をすると「ありふれているけれどあらゆる人にとって身近ではない」テーマです。
 その「障害」や「同性愛」といったマイノリティとされる素材を、くずしろ先生は易しく(誤字ではありません)描いてくれてはいません。読みやすさや解像度という言い方でしたら、やさしくはなっています。
 それでも、私はくずしろ先生の作品にエンターテイメント以上の意味を勝手に読み取ってしまいます。娯楽としても面白い作品ばかりであっても、私の心を揺さぶる言葉がきらめいています。
 『雨夜の月』は鋭く細い錐を心の内に刺してくる作品です。
 それなのに、読んでいてとても気持ちが良いのです。思い当たるところもあってきりきりと痛いのですが、自分の汚れや濁りが昇華される気持ちになります。

 いま、一番おすすめしたい漫画です!

【ジューンブライド】
 ただいま、一段一段を踏みしめながら仕上げています!
 ラフも十個ほど描いて迷いに迷ったのですが、それも一つに決まり、下書きまで済みました。あとは線画にしてカラーにするだけです。
 久々にデジタル塗りをするので勘を忘れていないか、楽しみになりつつ緊張しつつ。
 来週あたりにはトップ画像や更新作品としてお披露目できますように。

 
【Memomeはてがろぐに】
 いままでサイトの一ページとしていた「Memome」ですが、考えて、「てがろぐ」にしました。
 こちらも覗いてくださると嬉しいです。
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