寒さや台風が訪れたと思えば、数日後には夏日。
気候とは一筋縄ではいきませんね。
カクヤさんが腕まくりをしているのはいざという時に、長袖対応もできるようにするためでしょうか。
成瀬です。
【メッセージお礼】
励ましのお言葉をありがとうございます。わたがしを食べながら噛みしめています。
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11月3日 午前2時・午後3時
【音が一つずつ揃いだす】
今回の『無音の楽団 Re:Praying』はヤスズ先生による神学のお話でした。
徐々にカクヤさんたちのクラスメイトも発言し、揃いだして、登場しそうな面々も決まりつつあります。そういった意味では起承転結の「転」にあたるのかもしれません。
第一章と第二章はリプレの初期面子であるカクヤさん、サレトナちゃん、タトエ君にソレシカさんがそこっと加わったくらいでしたが、まだまだリプレを彩る音符たちは待ち構えていますよ。
今後にご期待! です!
キャラクター以外にストーリーで魅せているところとしたら、じわじわ感でしょうか。リプレの世界観をケーキのように切り取り、分解して少しずつ説明する作業。書き手にとってはとっても気を遣うターンです。
小説の本では悲しいくらいに「読者を一秒たりとも飽きさせないように!」と書かれているのですが、私も読者に回る時もありますが、一秒も目を離させない展開は難しいですよ……それと私は退屈よりも文体のととのいを気にする側です。言葉選びのセンスなど。
退屈も読み進めるための「間」にできるくらいに上達したいですね! 緩急をつけられたら理想です。
そういう流れなので、今回は最近読んだ小説について。
【真っすぐな衝動には敵わない】
こちらの雑記を書きながら、『境界のメロディ』という小説に付属された音声ドラマを聴いています。
『境界のメロディ』は「Kis‒My‒Ft2」のお一人である宮田俊哉さん、が書かれた小説です。ご本人が座談会で「先生」と呼ばれるのに抵抗があったようなので、そちらの敬称で書きます。
私が追いかけているアイドルは主に及川光博さんと北園涼さん……アイドルではないかもしれませんが、まあそのお二人と「Sound Horizon」を初めとするRevoさんばかりです。なので、アイドルが書かれたらしい、ということは気付いていても宮田俊哉さんとは繋がりませんでした。お恥ずかしい。
ですが、読んでみたらさらに自分が恥ずかしくなりました。
『境界のメロディ』という作品に宿る純粋な情熱に打ちのめされたためです。
タイトルに「境界」とあるように、主人公の名前は「弦巻キョウスケ」でパートナーは「天野カイ」というのです。二人合わせて、まさに「キョウカイ」です。この時点で真っすぐに突き付けられたセンスにやられた気分でした。清々しい。
今回は感想ではないので、詳しい内容には触れないで話を進めますね。
紡がれる場面の全てが真っすぐで、ひたむきで、読んでいる間はずっと「小手先ではないテクニック」に打ちひしがれていました。
多少のインタビュー記事は読みましたが、宮田俊哉さんがどういったことを考えて、こちらの作品を書き続けたかなど私に知る由もありません。ただ、自分の書きたいものを定めて、丁寧に仕上げていったことは作品が物語っています。そうではないものに、ここまで心を動かされるはずないですもの。
「書きたい」という気持ち。「好き」を込める勇気。
それらを正面からうけとめて窒息しそうな心地でした。
好きか嫌いかと問われたら、はっきりと『境界のメロディ』は好きな作品だと言えます。
でも、同時にすごく悔しいのです。
相手の心を動かすのは、いつだって感情なのだと元気な笑顔で示されてしまったのですから。
どれだけ技術を磨こうとも、表面の流れだけでは何も相手に残せない。たとえつたなくとも、懸命に語られる「好き」に勝てるものなどあるのでしょうか。
自分の「好き」という感情を他人によって歪ませることなく物語る、こちらの作品が私にはとても眩しいです。
それでは。
全ての方に、心ときめく出来事が訪れますように。
穏やかに微笑める日々が続きますように。