天使になれないことは知っている 2024/01/16

 寒波が訪れてきていますね。
 最近は起床したら、まず紅茶を淹れて一息ついてしまいます。知人から「フォートナム&メイソン」のティーバッグをいただきましたので。
 成瀬です。


【拍手お礼】
 沢山の応援をありがとうございます!

1月13日 午後5時・午後7時(×2回)・午後9時


【天使のように生まれたい】
 私事により、珍しく落ち込むことがありました。とはいっても大袈裟ではなくて本当にしょもんとする程度のことなのですが、そのため昨日は早々に眠りに就きました。睡眠は大切です。朝になって起きると少しだけでも回復します。
 それともう一つ、昨夜にいつもとは違うけれどしてみたことがあります。クローゼットに眠らせていたとある本のセットを取り出したのです。
 それは「大長編100年ドラえもん」でした。
 私はドラえもんが大好きです。なのですが、このシリーズは購入したあとにまだ手をつけていなかったなあとふと思い出し、昨日の夜に一冊だけ読みました。
 『ドラえもん のび太と鉄人兵団』です。
 どうしてその一冊を読みたくなったのかについて明確な理由はないのですが、ふと落ち込んでいて、「読もう」という気持ちになりました。心に寄り添う本というものはあるのですよね。落ち込んだ時や悲しい時に「この一冊があれば大丈夫」という本が。普段なら野梨原花南先生の「マルタ・サギーシリーズ」や伊藤計劃先生の『ハーモニー』あたりを本棚に置いているのですが、昨日はドラえもん。心の故郷です。
 そうしてページをめくっていくと、怖さが襲ってきて涙が出てしまいました。
 鉄人兵団は大長編ドラえもんの中でも屈指の強敵が出てきます。そして、何より味方がいない。他の大長編では異国や異星で仲間ができて一緒に敵に立ち向かいますけれども、鉄人兵団はドラえもん、のび太、スネ夫、ジャイアン、しずかちゃんといった五人だけの、それでいて地球を守るための孤独な戦いです。ここがぐさりと心に沁みました。怖いなあ。本当に、怖いなあ。
 そして大事なのがリルルという存在です。クライマックスでの鉄人兵団の歴史を書き換えるために自分がいたことを無かったことにする選択。ドラえもんでも有名なシーンですが、読み返すとなんだかまた泣いてしまいますね。戦いを終わらせるのは勝利ではなく、心なのかと感じ入ってしまいます。
 そうして最後の、リルルらしき少女を見かけたのび太くん、というのがまた救いになるのですよね。
 天使のように生まれ変わった。そうだといいなあ。
 などと少しだけ元気になりながらベッドに入った昨夜でした。


【終わらない一日はないのだけれど】
 さて、キャラクターのお話についてですが、ようやく五人目のクレズニさんです。サレトナちゃんのお兄さんという印象が強めですが、「長編 無音の楽団」ではどうなるのか。現時点ではあまり多くを語れませんが、既出情報を振り返りながら語っていきたいと思います。
 クレズニさんは苦労人で厳しい方ですが、サレトナちゃんよりも両親や身の回りの方にずっとずっと愛されている方でもあります。だからサレトナちゃんが心配でついお小言を言ってしまうのですよね。サレトナちゃんのせいではないとしても。
 でも、自分が安全に生きて愛されていたからこそのアンビバレンツもあります。悩み深い人。思考する人。それがクレズニさんです。
 正しいことが正しいだけではないからと知っているために、それでも正しくありたいというところが難しいのだろうなあと話をしながら感じます。
 そのクレズニさんにとって印象的なのがレクィエさんなのでしょうね。この二人の関係はレクィエさんがどう決断するかにかかっていそうです。
 クレズニさんも、彼自身の願い、またはやりたいことが見つかったら良いのですけれどね。無音の楽団はもう少し欲を出していいのですよ。というところまで面談は進んでいます。

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