何かしらの破片を積み上げていきます。
いつか一つの大きな“何か”になることを祈って。
目次
小説(文字事)みたいなもの
2026年6月1日(月曜日)
無音の楽団 Re:Praying(ロリカとフィリッシュ)
サレトナが下宿先である宿「沈黙の楽器亭」に帰宅するのを見届けてから、フィリッシュはシャレート公園まで戻ってきた。
本を読みながら待っていたロリカは、さらにフィリッシュが話し始めるのを待つ。元から待つことは苦手ではないため、焦らせることなく話を聞くことができた。
「わざわざ、ここに戻ってきてまで話すようなことか?」
「だってサレトナには気付かれたくなかったんだもん」
ロリカはあの聡い友人ならば、フィリッシュの気遣いなどとっくに見抜いていそうだという意見を飲み込んだ。口にしてしまうと両方を傷つけてしまう。余計な事実を得意げに話すことによって関係を壊したい相手ではない。
ロリカにとって、フィリッシュもサレトナも大切な友人だ。
「それで、フィリッシュはアラタメの誕生日をいかに自然に祝うかを悩んでいるのか」
「違う。カドの立たない、義理程度のプレゼントを探しているの。ロリカだったら何がいいと思う?」
しばし、考えてから答えた。
「カモノハシの涙のデザートでよかろう」
「それはもったいない」
すぐさま却下されてしまった。
もう再来月がカクヤさんの誕生日。リプレの時間軸だと今月ですかね。





