昨日は台風で大荒れでしたが、今日は晴天が各地で広がっていると良いです。
成瀬です。
【ソレシカとレクィエはわかりあっていく】
約一万四千字。
久々にしっかりとした長さの短編が書けて、また更新できることに満足しています。
今回のメインは、珍しくソレシカとレクィエです。カップリング的にはレクィエ×クレズニが強く、同性愛要素もわりとあるのでご理解ください。苦手な方はそっと閉じてくださいね。
繰り返しになりますが、今回のメインはソレシカとレクィエなのです。特にレクィエは彼視点で話が進むので、主役といっても過言ではないでしょう。
どうしてこの話を考えついて書いたかと言いますと。無音の楽団ではソレシカとレクィエだけが喫煙者です。
でも、この二人は一緒にたしなむことはあっても仲良くはないだろうという確信が、設定ではなき二人を見ていて思いました。少しはしたない雑誌の話題もするでしょうが、損なことが出来るのも相手に決して欲情しないし「そんなことしたくもない」関係だからです。
ソレシカにはタトエが、レクィエにはクレズニがいます。カクヤについてはわりとそう言ったことに無頓着なので外しておきましょう。
さて、話をソレシカとレクィエに戻します。冒頭も今回の話を書くきっかけである喫煙シーンから始まりましたが、嗜好が近くても仲良くなれないという例は結構あります。
ただ、ソレシカとレクィエの場合は同属嫌悪ではなく、レクィエがソレシカを気に入らない。これは珍しいことです。
レクィエは仲間になる過程も一人だけ異なったため、普段から一歩引いた立ち位置で無音の楽団の仲間たちを見ています。その視線は好意的ですが、ソレシカに対しては違いました。単純に言えば「気にくわない」です。
前に更新したクレズニがレクィエを意識する小説『刹那の幸福という居場所』を読んでもらっていたら分かると思いますが、レクィエは他人に期待をしません。クレズニにも期待はしていません。
ソレシカにも期待をしているわけではありませんが、それでも誰にも期待をしないレクィエが誰かを嫌うのは珍しいことです。レクィエもいつもなら嫌いという感情を無駄なものだと捨てています。人は変わらない。なら自分が諦めるしかない。
それなのに、どうしてソレシカを嫌いになって、作中で喧嘩をするぐらいに怒ってしまったのか。
今回の答えは「羨望と嫉妬」でした。
レクィエはクレズニのことを気に入っていますが、生まれや育ちでは引け目を感じてしまい、それが嫌で反対にクレズニと釣り合いは取れるソレシカが目に入ってしまいました。
一度気になってしまったら、なかなかその気持ちの靄は取れずにレクィエはソレシカに曖昧な嫌悪感を抱いてしまっていたわけです。
でも、そこでレクィエからの悪感情を察していても、わりとどうでもいいソレシカは全て受けとめることなく流していました。だからレクィエは尚更苛立ちが溜まり、今回の喧嘩になったわけです。
普段は大人のレクィエの青い部分を書けた点と構成、全体のまとまりにおいてはとてもお気に入りの小説です。ハプニングが少ないと定評のある私にしては、そういった危機的要素も加えられましたし。
今後のソレシカとレクィエについては、わりと良くやれるのではとも考えています。
もう仲が悪いことはわかっているため楽でいられるのです。
【デジタル始めました】
最近、ラフからカラーまで全てデジタルの落書きを始めました。
楽しいです。
線画と修正が簡単で、色塗りもさっとできます。
いまはまだ落書きの域を抜け出ていませんが、もう少し本格的なイラストも描けたらなあと夢を見つつペンタブを動かしています。
できたら毎月の更新で落書きまとめを作れるくらいにがんばりたいです。今月最後の更新はそちらになるのではないでしょうか。